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2005.10.14

NO.83 会計不祥事撲滅の論点


監査役A:今日(10/14)の日経の「大機小機」を読まれました?

監査役B:「会計不祥事撲滅の論点」。粉飾決算をどうすればなくせるか、と言う話ですね。

監査役A:財務の信頼性は、企業の内部統制と監査役監査、会計士監査が連携しなければダメだと言っていますが・・・。

監査役B:正論だろうね。しかし、内部統制は執行側の責任ですからね。

監査役A:記事にも「まず内部統制は、あくまでも企業経営者が自らの必要性に基づき自らの責任で、その意思を開示しこれを自己評価するシステムだと明確に認識することが重要である。」と書いていますね。

監査役B:内部統制というとお上や東証などから押しつけられたものとの理解がまだありますからね。

監査役A:それに企業不祥事がきっかけに話が出てきたのでマイナスイメージを持っている経営者も多いでしょうね。

監査役B:確かに言われるとおりですが、状況は刻々と変化していますからね。そのことについて経営者も気付くべきでしょう。

監査役A:気付かせるのは、監査役の役割の一つだと監査役監査基準では言っていますね。

監査役B:内部統制について役員レベルで一番勉強しているのは監査役ですからトップとのミーティングや取締役会などで何らかの形で啓蒙すべきでしょう。

監査役A:今、経営者には、財務情報の正確性・適正性の宣誓やその裏付けとなる文書を求められていますしね。

監査役B:その内容が問題ですよ。概括的で内容のないものが多いですね。

監査役A:それに対して具体的に提案しているわけですね。

監査役B:そのようですね。「財務の戦略や方針について、どの事項を開示項目として選択しその具体的な基準に照らして自己評価するかに焦点を当てるべきだ。」とね。

監査役A:短い文ですが内容は重いですね。
それに「外部監査用に会計勘定の詳細な文書化と検証手続きを強制する米企業改革法の手法は極力最小化したい。」とありましたが・・・?

監査役B:アメリカで先行している内部統制について会計監査人が監査する方法ですが、何でも文書化することが求められるようです。

監査役A:それで、我が国では、同じ轍を踏まないで、と言うことですね。

監査役B:問題は我々監査役ですよ。会計士の行った会計監査は問題がないと監査報告書で書いて、署名しているのですから。にもかかわらず、監査役が問題にならない。

監査役A:記事にも「不思議なことに、一連の不祥事において監査役の責任が問われることはまれだ。」と書いていますね。なぜでしょうか?

監査役B:まず、主犯からということでしょうか。

監査役A:しかし、監査役は会計監査人より情報は多いのではないでしょうか。監査役は常勤であり、取締役会などの重要な会議にも出席している。粉飾決算は極秘で進められるでしょうが、空気で分かりそうですね。

監査役B:そうですね。監査役は会計監査人と違って「あらゆる業務プロセスの重要な意思決定に事前にかかわる立場にある。」のですからね。

監査役A:それでも機能しないのですね。

監査役B:記事では「監査役の資格要件や人事、報酬のあり方などで一層の独立性を確保するために、検討すべき課題があると思う」と言っていますね。

監査役A:監査役に「現在、経営執行に委ねられている会計士の選任や報酬の提案権を監査役に移すなど」を提案していますが。

監査役B:うーん・・・。まず、社長がコーポレート・ガバナンスや監査役の役割などを正しく理解することだろう。そして、監査役にふさわしい人物を候補者として監査役会に提案することでしょう。

監査役A:社長自身が監査役を尊敬し、信頼しないと大きな権限が与えられても使えないですね。

監査役B:監査役は監査役候補に対する同意権があるのですから、これを有効に使わないとだめですね。

監査役A:自分の任期中だけのことではなく、もっと長期的に自社のガバナンスを考えると言うことですね。■

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