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2006.05.10

NO.141 トップの不祥事を監査役はどう防ぐか


監査役A:北米トヨタ自動車でセクハラ事件があったようですね。事実関係がよく見えないですね。

監査役B:色々な情報をつなぎ合わせると、元社長秘書の日本人女性(42)は2005年4月から社長秘書に配属されたが、社長から2人きりで出張できるように日程調整することを求められたり、昨年の秋、社長と同行した出張先のホテルの部屋や公園で体をつかまれるなどしたとのことですね。

監査役A:その秘書は会社幹部に相談をしたが、幹部からは、「社長本人との話し合いを促されるだけで、事実関係の調査や処分はなく、会社が適切な対応を怠った」と報じていますね。

監査役A:相手が社長だから幹部もその様な対応しらなかったのだろうが間違いですね。監査役なら放置せずに、アクションをとるだろうが・・・。

監査役B:公益通報制度でも一度は社内の然るべきところに訴えて、それでも埒が明かないときは、外部に通報できると言うことでしたね。アメリカでも同じようなことのはずですから、幹部は、ことの重大さを認識すべきでしたね。

監査役A:もちろん、何と言っても社長が悪いのですね。社長は、東大法学部卒業後、トヨタ自動車販売に入社。トヨタ自動車海外マーケティング部部長兼海外企画部主査、取締役、広告代理店南北社社長などを経て2004年から現職に就いている。著書もあって「ソクラテス半世紀の軌跡」。その中では「日本人の常識とアメリカ人のジョーシキ」など米国での経験も書いているそうだ。アメリカのことも十分ご存じのはずですね。

監査役B:少し前の1998年に和解した米国三菱自動車のセクハラ事件がありましたね。会社は被害者に対して正式な謝罪を行い、300人以上の被害者に和解金合計34億円を支払ったのです。それにしても215億とは大きいですね。懲罰的な賠償を含めているとのことですが・・・。

監査役A:社長本人だけでなく、トヨタ本社、北米トヨタ3者を相手取っての訴えだから弁護士も強気なのでしょう。

監査役B:今、アメリカではGMやフォードが苦戦しているので、トヨタへの風当たりが強まりかねない中で起きた事件ですからね。奥田会長も「正直、嫌なタイミングで起きた」と漏らしていたそうです。

監査役A:日本経団連としても「世界中どこでもセクハラは大きな倫理規定の問題。重大な事件としてとらえるべきだ」との認識を示した。トヨタ側も「セクハラは決して許さない方針を貫いている」としている。

監査役B:トップの不祥事を監査役はどうして防げばよいのでしょうか。

監査役A:自社の問題でなくとも、今回の事件などをキッカケに取締役会でことの重大性を強調し続けることですね。それとトップのことでも情報を握りつぶさないこと。そして、マイナス情報が監査役へも入ってくる仕組みが必要でしょう。

監査役B:内部統制システムはコンサルタント会社にお願いする以前にこのようなこともキッチリしたいですね。■

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