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2007.02.03

NO.193 パロマ工業事件


新任監査役:パロマ工業では取締役会を年に一回しか開催していなかったそうですね。驚きました。

先輩監査役:パロマは事故が大きく報道された後、「第三者委員会」(委員長・安部誠治関西大教授)を設置して、事故を調査してもらい、その報告が昨年の暮れに公表していましたが、そこで「株式会社としての体をなしていない」と厳しく批判していたが・・・・、取締役会すら開いていなかったのだね。

新任監査役:トップによってすべて決定される企業体質があったのですね。

先輩監査役:創業一族によって支配されてきたのだが、彼等にはここまで大きくしてきたという自信があり、意思決定も部下の取締役を集めて行わずともよいと言う判断だったのだろうね。

新任監査役:まさにワンマン経営ですね。

先輩監査役:意志決定が一人の経営トップに集中していたので、部下たちは、お客さまという視点ではなく、「トップがどのように考えているかが最大の関心事」ということになり、その様な企業体質になっていたのだろう。

新任監査役:その「第三者委員会」は改善策の提案はどうでした?

先輩監査役:安部委員長は個人的見解と断ったうえで、「現会長(小林敏宏パロマ会長=パロマ工業社長を兼務)は退くべき」と指摘した。敏宏会長自身も七月の会見で「消費者への安全対策が終了したら辞任したい」と、グループのすべての役職を辞任することを明らかにしていた。

新任監査役:トップが代わっても小林一族が大株主にとどまるのでしょう?それでは、あまり変わらないのではないでしょうか?

先輩監査役:そこで安部委員長は「経営規模としては上場していてもおかしくない。名古屋証券取引所二部などに上場するべき」と指摘して、市場の監視が必要だと提言した。しかし、現実問題として、大株主の株比率が上場の基準をクリアーできるかが問題だし、この事件での業績悪化で連結税引き前利益が上場基準に達しないでしょう。

新任監査役:それにしても事故を20年間放置したために、犠牲者が21人も出ていたことは、パロマ工業だけの問題ではありませんね。

先輩監査役:パロマは1992年5月には、旧通産省に不正改造防止策を報告している。その後、1996年3月に東京都港区のマンションで死亡事故。2005年11月に港区でも死亡。2006年7月、警視庁が経済産業省に通知
8月10日経産省がパロマ本社など立ち入り検査。28日経産省が事故が起きた機種などを回収命令。このようにパロマ自身だけでなく、国の対応遅れもありますね。

新任監査役:私は、パロマ工業を瞬間湯沸かし器の有名メーカーと認識してきました。取締役会が年1回だけで、機能していなかったことなど知るよしもないのですが、商品が広告宣伝だけで有名になっても、もう信じられませんね。

先輩監査役:同じようなことは、不二家にも言えそうですね。ワンマン経営の会社では、監査役がトップに助言しても、聞く耳を持たないでしょうね。

新任監査役:そうなると、お客さまの命に関わりますので、最後は関係官庁などへの内部告発と言う手段でしょうね。

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