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2007.06.13

NO.217 新時代の企業統治(7)

新任監査役:今日(6/13)の「大機小機」でも株式の持ち合いについて書いていますね。「持ち合いの失敗を繰り返すな」と。

先輩監査役:企業買収が急速に現実のものになってきたので、上場企業の間で株式持ち合いの動きが活発になってきたのですね。

新任監査役:かつては、銀行が中心になっての持ち合いだったのですね。それが、銀行にさほど資力が無くなったので、取引先などが多いようですね。

先輩監査役:経営者のエゴだけで買収者から企業を守るのは論外だが、中には短期的な株価上昇や売り逃げをする投資家やその企業の技術や人材を得ようとする敵対的買収者もいますので、そういう株主から企業を守ることは必要でしょう。そのことは株主の利益にもなります。

新任監査役:今日のタイトルの「持ち合いの失敗を繰り返すな」というのは、どの様な意味なのですか?

先輩監査役:持ち合いが進むと「もの言う株主」が減る、そのことは、経営者への牽制力が弱くなることに結びつく。そして、経営の緩みをもたらす原因となったケースがあったからだ。それで、ここでは「持ち合いをしながらも牽制力を維持する方法を考えなければならない」と提言しているのです。

新任監査役:その一つの提案が「持ち合いファンド」なのですね。あまりイメージが湧きませんが。

先輩監査役:「持ち合い株の管理を適切な第三者機関に委ねること」とありますが、「適切」が心配ですね。そこでは「健全な経営を促進するようなガバナンスが行われるようにすることである。」それによって「長期的な企業価値を高める経営を可能にするガバナンスを行うのがファンドの任務である。」としていますね。

新任監査役:「このファンドをどのように組織すればよいか、誰が管理すればよいか、」などと、まだ課題は多いようですね。

先輩監査役:では、本論に戻りましょう。
 まず、戦後の株式構成の状況は、経営に長期的に係わる人が大株主となっていて、支配的な株主がいない会社は半数以下で、それ以外は法人や創業者やその同族が多くの株式を持っていました。最近の状況はどうかというと1995年の株式の所有構造は、支配的株主不在・・・45%、同族支配・・・・23%、法人少数支配・・・22%、法人過半数支配・・・10% (対象は上場企業1563社 出所:『日本の企業統治』吉村典久著)
というように安定的な株主が多く、経営の視野を中長期なものにしていたようだ。

新任監査役:にもかかわらず、持ち合い復活の動きに「経営者独裁への安易な回帰」と否定的な評価もありますね。

先輩監査役:しかし、長期的には、安定株主がいることがベターなのだろう。問題はその株主です。従業員であったり、個人株主であることが無難だということで増やし、大切にしている。それで株主総会も「IR総会」的に変わってきている。

新任監査役:そう言えば、(株)ベネッセコーポレーションは、24日の日曜日に総会を岡山本社で開催し、東京でも岡山での総会の中継をするようです。
 
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