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2007.06.15

NO.218 新時代の企業統治(8)(9)

新任監査役:日経新聞の「ゼミナール」新時代の企業統治(8)のタイトルは「日本企業の経営者は、長期・多面的なチェックを受ける」となっていますが・・・。

先輩監査役:まず、日本企業の経営者を分析してみると、と言っても、東証一部に上場し電気機器・精密機器に分類される企業の社長の属性を分析したものですが、社長の2割弱は、創業者の兄弟や子息。それと、親会社から派遣された社長が2割弱。生え抜きの社長は6割を切っている、という状況ですね。

新任監査役:調査対象を拡大して、東証・大証・名証に上場する製造業・商業まで見てみると、生え履き社長の比率は2割から3割程度にすぎないです。

先輩監査役:社長の出身は、「これだ」と特定できないと言うことになりますね。
どこの出身であっても「日本企業の経営者は、長期・多面的なチェックを受ける」ということを次の例で説明しています。
1.親会社出身者は親会社内で、同族と従業員出身者な各企業内で入社して以来、長期かつ多面的なチェックにさらされてきた。
 2.能力面のみならず人格面まで、上司・同僚.部下、そして時には金融機関や川上・川下の取引先からもチェックされてきた。
 3.就任後も同様に、日本でけん制の主役とされてきたメーンバンクに加え、相談役や顧問となった元上司や子会社などに転出した先輩や同僚らが「目の上のたんこぶ」となってきた。

新任監査役:これだけチェックされてきても、株主重視の制度導入進まないのですね。

先輩監査役:企業は株主のもので、経営者は株主の代理人であると考えると株主の利益を最優先しなければならない。だから経営者は企業の市場価値(時価総額)を最大にすることが最大の責務である、と言われている。

新任監査役:現実はそうではないので、社外取締役による経営の監視が不可欠だという議論が出てきて、それで、監査役制度の他に委員会設置会社が選択制で導入された。

先輩監査役:しかし、委員会設置会社に移行した企業は200社程度にしかない。それだけでなく、社外取締役についても、東証一部の企業でも約半数しか導入されていない。この実態から、機関投資家などへの配慮を払いながら従業員との関係を大切にしている姿勢が伺えます。

新任監査役:それだけでなく取引先やメーンバンクとの関係も依然として重視されている。労組・銀行との具体的なコミュニケーションも相変わらず活発だようですね。

先輩監査役:しかし、新興市場に上場する企業の中には、「規範」論に忠実な企業が多く、大企業は従来のパターンで「変わらない」現実のままということですね。

新任監査役:それで「ゼミナール」新時代の企業統治(9)のタイトルは、
「変わらない現実:株主重視の制度導入進まず」となっているのですね。

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