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2007.06.19

NO.221 新時代の企業統治(12)


新任監査役:いよいよ、社外監査役ですね。しかし、なぜ、社外監査役が登場したのですか?

先輩監査役:企業不祥事があるたびに、監査役の権限と監査体制を強化してきた。人数も増やし、個人ではモノが言いにくいだろうと監査役会が誕生し、社内出身の監査役では、やはりモノが言えないだろうと社外監査役を義務化した。最初は、社外から監査役が得にくいと自社を去ってから5年間経過すれば、社外扱いにしようと言う「5年ルール」があった。それで私も監査役二期目の後半は社外監査役だったのだ。しかし、会社法では、こんないい加減なルールではいけないと、社外監査役の定義を厳格にした。

新任監査役:それで次のような定義になったのですね。「過去にその会社または子会社の取締役・会計参与(法人であるときには、その職務を行うべき社員)・執行役または支配人その他の使用人となったことがない者をいう。」

先輩監査役:社外監査役導入の背景としては、「従来の監査役制度が実態として機能不全に陥っていた」点を指摘しています。

新任監査役:もちろん監査役候補者を選んだ執行側にも問題がありそうですね。

先輩監査役:以前は、コーポレート・ガバナンスって何か知らない取締役も多く、監査役への正しい理解がされないままに監査役を選んでいた傾向もありましたね。

新任監査役:監査役がすべきことが分からず、社長も説明ができないので「ご苦労様です。ゆっくりして下さい。」などと言っていた人もあったと聞いています。

先輩監査役:今でもあまり変わらない会社もありますよ。社外監査役に「大所高所からのアドバイスや客観的な判断」だけが期待されていたりして不祥事にも役立っていないケースが出てきていますね。

新任監査役:社外監査役には、取引先や親会社など他社の出身者の他に弁護士、公認会計士、税理士などが多いようですが、不祥事の発見後の対処には役立つことはあっても、不祥事の防止には力になっていないケースが昨今はっきりしましたね。

先輩監査役:そうなんですよ。弁護士や公認会計士、税理士などが監査役として本当に適しているのかが再考されそうですね。

新任監査役:それでは、法的な問題などはどうすればよいのでしょうか?

先輩監査役:顧問弁護士を上手に使うことですよ。会計については会計監査人が居ますし。

新任監査役:社内に潜む問題を発見するには、どうすればよいのですか?

先輩監査役:元々、数名の監査役で子会社が幾つもあり、海外工場も持っているような規模の会社を監査するのは、物理的にも無理があります。だから、監査役スタッフを増やし、内部監査部門と連携していくことです。

新任監査役:それで上手くいくのでしょうかね?私は関係諸官庁への内部告発が一番有効だと過去の例から考えますが・・。

先輩監査役:ほとんどの不祥事は、確かに内部告発がキッカケだが、監査役がそのことを掴んでおれば、社長などに伝えられて適切に対処される可能性は大きいと思いますよ。

新任監査役:しかし、社長自身の犯罪は無理ですね。■

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