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2007.07.10

NO.233 買収防衛策(3)


監査役A:出ましたね。東京高裁の判断が。先月末に申請を却下した東京地裁の決定と結論は同じですが。

監査役B:東京地裁の決定はどんなものでしたかね?

監査役A:「商事法務」の7月5日号によれば、東京地裁民事第八部は、スティール・パートナーズ・ジャパンの申立てていたブルドックソースの株主総会決議禁止等仮処分命令を6月28日に却下するという決定を行ったのです。その決定に対し、スティ一ル・パートナーズ・ジャパンは、28日、即時、東京高裁に抗告を行った、その決定が昨日出されたのです。

監査役B:スティール・パートナーズ・ジャパンは元々何が不満だったのですか?

監査役A:ブルドックソースは買収防衛策として、濫用的買収者に対抗するには、彼等の持っている権利を低くすることを考えて、濫用的買収者以外の株主に新しい株の予約権を無償割当てて、濫用的買収者の比率を下げようと考えた。このことは株主総会で可決承認されているが、スティール・パートナーズ・ジャパンは株主平等原則に違反すると訴えていたのです。

監査役B:地裁での決定はどうなのですか?

監査役A:新株予約権無償割当てが株主平等原則に違反しないかについては、差別的な行使要件または取得条項のためにスティール・パートナーズ・ジャパンが持株比率の低下という不利益を受けるが、無償割当てがもらえて株数に応じて適正な対価が交付されるのであるから、株主としての経済的利益が平等に確保されている。だから新株予約権無償割当ては株主平等原則に違反しないということでした。

監査役B:株数に応じた適正な対価とは、今回の32億円ですね。

監査役A:もう一つありまして、この方法が「著しく不公正な方法によるものか否かについて」なのですが、これについては、公開買付けへの対抗手段を採る必要があるとした株主総会の判断が合理性を欠くものではなく、公開買付けへの対抗手段として相当性を欠くものではないので、本件新株予約権無償割当てが、株主総会がその権限を濫用したものとして著しく不公正な方法によるものとは認められないと判示しています。

監査役B:それでスティ一ル・パートナーズ・ジャパンの申立てを却下した。しかし、その決定に対し不服なので、その日に東京高裁に即時抗告を行った、という訳ですね。少し見えてきました。■

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