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2007.11.07

NO.258 社外取締役


監査役B:今日(11/7)の日経によれば、上場企業で社外取締役を選任した企業が4割近くになったそうで、それは「経営の透明性を意識」とありましたが・・・、そうでしょうかね?

監査役A:日本郵政という新しい企業でも、社外取締役の兼任について総務相が疑問視していましたが(11/2)、日本郵政のケースは経営の透明性のためとは思いにくいですね。

監査役B:あれは、参院総務委員会で民主党の内藤正光議員の質問に答えた内容ですね。日本郵政が社員研修などで業務を委託しているザ・アールの奥谷礼子社長が日本郵政社外取締役を兼任していることについて「経営からの独立性、中立性が求められるため、誤解を与えないとは言い難い」と総務相が答弁していましたが。

監査役A:社外取締役を選任している企業のうち71社は、会社法で社外取締役の選任を義務付けられている委員会設置会社ですし、新設した企業は253社ですが、廃止した企業も127社あったのですよ。

監査役B:従来は社外取締役に社長経験者や弁護士などが多かったのですが、縁故関係者が多く、「過去のしがらみにとらわれず自由な立場で投資家や株主の声を代弁する」という機能が果たしていないのが実状でしょう。それで廃止した企業も多く出てきたのでしょう。

監査役A:確かに従来は、「このような人を社外役員にできますよ」という意味合いもあったのですが、最近は、引き受け手も慎重ですからね。
ゆうちょ銀行の社外取締役に就任予定の東京大学大学院の桂利行教授が就任を辞退したようですが、その理由は、「同氏はゆうちょ銀の高木祥吉社長の親族を大学で教えた経験があるという。日本郵政グループは国会で人事の不透明さを指摘されており、永田町の空気を敏感にかぎ取ったようだ。」と
日経で報道されていました。

監査役B:これも日本郵政グループの話ですね。

監査役A:社外取締役が増えたのは、議決権行使に助言する会社がありますが、その会社の一部が買収防衛策を導入した企業に対し、独立した立場にある社外取締役を二人以上置くように求めていることに一因があるとのことです。

監査役B:特に海外の機関投資家が厳しいですからね。

監査役A:中央大学の野村修也教授が指摘されていますが、「防衛策対応やグループ内採用など形だけの導入も多く、単純に数が増えたからといって、ガバナンス(企業統治)が強化されてきたとは言い難い」

監査役B:上場企業で社外取締役を選任した企業が4割近くになったと言ってもトヨタ自動車、キヤノン、新日本製鉄など社外取締役を選任していない大手企業もありますからね。

監査役A:と言うことは、コーポレート・ガバナンスは社外取締役だけの問題ではないと言うことですよ。監査役がその役割を果たせうるのですよ。「監査役は監査を通じて、会社と社会に貢献できる」のですよ。

監査役B:監査役はいい加減な過ごし方もできますが、監査役は最後の仕事に自分の証しを残したいものですね。■

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   11/5号のテーマは、監査役の義務です。

  - 監査役は監査を通じて、会社と社会に貢献できる -

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