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2009.06.01

NO.17 社外取締役か、監査役か


監査役A:少しご無沙汰でしたね。やっと、株主総会の見通しがつきました。その間、コーポレート・ガバナンスについて、社外取締役の設置することを経産省が提案していましたね。

監査役B:上場企業の経営監視体制を強化するために、「企業統治研究会」で検討してきたものですね。まあ、検討というより「上場企業に社外取締役の設置を義務づけたい」という意向のようでしたが・・。

監査役A:最終報告は6月末の予定でしたね。それがほぼ固まったのですね。

監査役B:そのようですが、当初の思惑とは違って、上場企業に社外取締役の設置を義務づけるのは見送ったようです。

監査役A:となりますと社外取締役を置かない企業は、社外取締役を設置したのと同じような効果がある独自策の作成を義務づける、というのでしたね。
独自策って、どんなイメージでしょうか。

監査役B:それは「一定の社内業務を経験した外部出身取締役の起用」や「経営諮問委員会の設置」などを想定しているようで、法律の改正までは予定しておらず、上場規則などに盛り込むよう要請するようですね。

監査役A:元々、日本の上場企業のほとんどが(約97%)監査役設置会社なのですからね。それを否定して新たに考えることは、現実的でないと言う意見もありますね。

監査役B:しかし、投資家の間で「監査役制度では経営の監視が不十分。社外取締役の設置が必要だ」との声が強いようですね。それに対して、日本経団連は「米国の金融危機を見ると、社外取締役設置の義務化に実効性があるかどうかは疑問だ」という見解です。

監査役A:「監査役制度では経営の監視が不十分」なのはなぜなのか?また、社外取締役なら監視が十分出来ると考えるのは、以前から言われている「監査役はトップにモノが言えないが、社外取締役なら言える」という考え方からでしょう。しかし、それは人により、ケースによりますよ。

監査役B:今回の金融危機を招いた米金融機関のガバナンスは法律や証券取引所が求める社外取締役の義務付けるという要件を備えながら、実際は機能を果たさなかったが、この点をどう説明するか、ですね。

監査役A:アメリカでは、社外取締役にトップのお友達を選ぶと言うことがよくあるそうですが、同じことが日本でもあるケースでしょう。日本経団連が「監査役制度は欧米の経営監視機能に勝るとも劣らない」と日本の企業統治を自賛していたようですが、監査役か社外取締役か、との比較で論じるのは、何か違うように思いますね。

監査役B:さあー、株主総会に向けて、もう一がんばりしましょう。

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