« December 5, 2009 | Main | December 14, 2009 »

2009.12.13

NO.28 公開会社法(仮称) (1)


監査役A:11日(金)、日本コーポレート・ガバナンス・フォーラム 第16回 年次大会に出席しましたが、お会いしませんでしたね。

監査役B:ああ、少し遅れましたら、もう会場が一杯で、後ろの方の補助席で聞いていましたよ。参加者は今までで一番多かったですね。

監査役A:内容が良かったからでしょうね。

監査役B:本当に良い内容をタイムリーに聞かせていただきましたね。特に講  演:『公開会社法(仮称)について』 大久保 勉氏(民主党 参議院議員)の話と 
パネル討論:『金融危機後のガバナンス』の内容が良かったですね。

監査役A:パネリストの発言も良かったですが、モデレーターの落合誠一氏    (日本コーポレート・ガバナンス・フォーラム共同理事長)が秀逸でしたね。単なる進行係でおわることの多い役割ですが、発言を良く聞いて、参加者に代わって適切な質問をしておられましたね。
パネリストのローレンス・ブレーカ氏(日興アセットマネジメント株式会社 ディレクター)は上手な日本語で少数株主の立場で切り込み、宮串 努氏は     オリエントコーポレーションの常勤監査役ですが、社団法人日本監査役協会の代表としての意見や情報を披露しておられました。静 正樹氏は東証の執行役員として反省しきりでしたね。大久保 勉氏は民主党参議院議員ながら、よく勉強しておられルナーとの感想を持ちました。

監査役B:まず、「公開会社法(仮称)」について復習してみましょう。

監査役A:そうですね。「公開会社法(仮称)」が新聞紙上に出てきたのは、今年の1月ですが、「公開会社法(仮称)」の勉強会は、2007年3月にスタートしていますね。

監査役B:それ以降、今年の6月まで17回も勉強会を開いていますね。講師は、
全国社外取締役ネットワーク代表理事 田村達也氏、「公開会社法要綱案」について早稲田大学法学部長上村達男氏、東京証券取引所東京証券取引所社長斉藤惇氏、常務長友英資氏、日本労働組合総連合会経済政策局長熊谷謙一氏、部長青木 健氏、「公開会社のディスクロージャー制度とコーポレートガバナンスの課題」    日本公認会計士協会会長増田宏一氏「公開会社法の問題点」日本経済団体連合会経済第二本部長阿部泰久氏、「公開会社法構想についてのコメント」中央大学法科大学院教授大杉謙一氏、「連合の考える公開会社法」日本労働組合総連合会副事務局長蓮見直人氏などとこれ以外にも「投資家から見た目本市場」バーミーズ シニアアドバイザー マイケル・コナーズ氏、「企業集団を巡る課題」早稲田大学大学院法務研究科 教授・弁護士稲葉威雄氏とペリー・キャピタル マネージングパートナー アルプ・アーシル氏など各分野から網羅的に情報を得ていますね。

監査役A:時間を掛けて学び、考え、そして、昨日は、稲葉法務大臣に会って、良い感触を得たと言っていましたから根回しも始まっているようですね。

監査役B:それでも実現までは、後、3-4年間掛かると言っていましたね。

監査役A:この勉強会を終えて、7月に作成された書面が配布されましたが良くまとまっており、「公開会社法(仮称)」を制定しようとしている狙いや経緯などが良く理解できました。

監査役B:「公開会社法(仮称)」の作成の狙いは、「よりいっそう透明で責任のある経済社会を構築する。」ことで、「続発する企業の不祥事を検討すると・・・・」とあり、もう一つの資料「「公開会社法はなぜ必要か」では、最近の企業不祥事に対して「公開会社法」での対策が書かれていますから、企業不祥事防止に狙いの一つがあるのでしょう。

監査役A:そこに「公開会社法(仮称)」の骨子として3点挙げていますが、これが「公開会社法(仮称)」のポイントなのですね。「1・情報開示の徹底、2・内部統制の強化、3・企業集団の明確化、を主な要素とする「公開会社法」(仮称)を制定し、よりいっそう透明で責任のある経済社会を構築する。」と資料の最初に書かれていますからそうでしょう。

監査役B:それを次のように解説していましたね。1・情報開示の徹底・・・ディスクロージャーの強化であり、2・内部統制の強化・・・これは適切な企業統治の実現であり、コーポレート・ガバナンスの強化で、3・企業集団の明確化・・・企業結合の法制化、ということでした。

監査役A:なぜ、企業不祥事が続発するかを検討して、「適切な情報開示や企業統治を担保する仕組みが.法的に不十分なことに行き着く」と結論を出し、そのような不十分なものになったのは、「改正会社法下の政府の政策が.企業経営者の自由化のみを一方的に推し進め それに伴うべき責任と規制のあり方が不十分なところに根本的な原因がある。」と言い切っているのは明解ですね。

監査役B:それに加えて「「会社は株主のもの」として、短期の配当性向を過度に高めることを強要する動きが、企業の健全な発展や社会の安定の妨げになっている」という例も指摘しています。それで、「民主党は.企業の活動に関して.現状に見合った適切なルールの制定と執行を早急に行うべきとの結論にいたった」ようですね。それに対して「経済活動への規制の強化であり、時代に逆行している」との批判が出ているのですね。

監査役A:政権交代というものは、会社法制にも大きい影響が出るようですね。
会社法の改正の時は、経団連の影響が大きく、中央大学の法学部長は「企業のやりやすいように法律を変えていっている」とつぶやいていたのを思い出しますね。
「公開会社法」(仮称)の制定で、「よりいっそう透明で責任のある経済社会を構築」されることを期待しましょう。 (第一部 終わり)■

- 監査役や内部監査は監査を通じて、会社と社会に貢献できる-

| Comments (0)

« December 5, 2009 | Main | December 14, 2009 »