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2010.03.01

NO.35 監査役に労働者と消費者から選任を


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<通番NO.329 >━━━━

監査役A:昨日(2/28)の朝日新聞の「私の視点」に「企業の監査役 労働者と消費者から選任を」という興味深い投稿がありましたね。

監査役B:まだ見ていませんが、どなたの投稿でしょうか?

監査役A:元会社監査役・監査役制度研究者の上原利夫氏です。日本経営倫理学会の監査部会で研究しておられる人で定年後に博士号を取得された方ですよ。

監査役B:すごい人ですね。それで内容は?

監査役A:民主党の「公開会社法」では、監査役の一部を従業員代表から選任するという案ですが、今も従業員出身の監査役はいるにはいるが、事実上は、「取締役になれなかった人が社長に選ばれて監査役に就いたような立場では、経営陣に対する発言力は弱く、企業の不祥事をなくす力にはなっていない。」というのが現状だから、そこを何とかすべきだ、との提案ですね。

監査役B:「従業員」を「労働者」と読み替えていますが、更に消費者が登場するのはなぜですか?

監査役A:従業員(労働者)と言えども、彼らは「会社の最大の利害関係者の一人」で、取締役と同じく「生産者」の側に属している。だから、消費者庁が設置されたように「生産者に向き合う」立場の消費者も監査役に欠かせない、ということです。

監査役B:それだけでうまく機能しますかね?

監査役A:監査役は取締役会で遠慮せずに発言する必要がありますが、そのためには、会社、特に社長から独立していなければなりません。

監査役B:社外監査役がそうですね。

監査役A:社外監査役も社長から依頼され、会社から報酬をもらっているので純粋に独立とは言えないでしょう。「従業員(労働者)と消費者代表の監査役は、いずれも公益性を担い、独立性が求められる」のでそれを担保するために「公益・独立監査役協会」とでも呼ぶべき公益法人を創設してはどうか、というのが提案です。

監査役B:それで?

監査役A:従業員・消費者代表の監査役はこの協会に所属し、協会から監査役報酬を受け取る。
 また、協会は、監査役候補者や監査役に研修を実施し、監査役同士の交流の場を設ける。さらに、監査の記録も協会で管理する。

監査役B:そこまでするといいですね。

監査役A:こうした「後ろ盾」を得た従業員・消費者代表の新監査役は、会社の内情に精通した常勤監査役から得た情報を独自に分析、そして、取締役会で堂々と発言できる。

監査役B:監査役監査の重点はどこに置くのでしょうか?

監査役A:「監査役の任務は会社の利益の質を高めることだ」と言っています。

監査役B:それだけでは足りないでしょう。

監査役A:そもそも社長をはじめ取締役や従業員に経営理念を徹底するには、経営理念を会社の定款に入れることだと提言しています。

監査役B:既に、イオン株式会社は定款に「基本理念」を入れていますね。

監査役A:監査役は取締役の定款違反を監視する。
最後に「公の精神で運営されるべき公開会社に、公益代表の監査役は欠かせない」と結んでいます。

監査役B:ぜひ、実現の方向に向かってほしいですね。早速、原文を見てみます。■

- 監査役や内部監査は監査を通じて、会社と社会に貢献できる-


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