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2010.03.20

NO.36 3月からの開示義務 <通番NO.330 >


監査役A:昨日(3/19)の朝日新聞に「報酬開示金融庁強行へ」との見出しの記事が出ていましたね。

監査役B:いよいよ「強行」するのですね。日経新聞では、13日に記事を出していましたが、役員報酬の開示についての経済界は反対していましたが、どうなるんでしょうか?

監査役A:亀井静香金融相は次のように要っているようですから、やるでしょう。
「公表されちゃ困ると(いう)アホな経営者もいるけど、さらされるのが格好悪いなら、ちゃんと仕事をしろ」相変わらず言い方は乱暴ですね。今回の開示は、「役員報酬」だけではないのですよ。ですから企業の透明性を高めるために、情報開示の問題は避けて通れないでしょう。

監査役B:それで具体的にはどうなるのですか?

監査役A:まず、対象の会社は、上場企業を中心に、有価証券報告書を出す約4500社。開示するのは、有価証券報告書の「コーポレート・ガバナンスの状況」に掲載する。根拠法令は「企業内容等の開示に関する内閣府令」。3月期から情報開示が義務づけられる主な内容は、原案では次の通りですね。

(1)コーポレート・ガバナンス体制
①コーポレート・ガバナンス体制の概要・当該体制を採用する理由
②財務及び会計に関する相当程度の知見を有する監査役又は監査委員の有無
③社外取締役・社外監査役と内部統制部門との連携
④社外取締役・社外監査役の設置状況・設置していない場合の理由 等
(2)役員報酬
①役員(報酬等の額が1億円以上である者に限ることができる。)ごとの報酬等の種類別(金銭報酬、ストックオプション、賞与、退職慰労金等)の額
②役員の役職ごとの報酬等の種類別の額
③報酬等の額又はその算定方法に係る決定方針の内容及び決定方法 等
(3)株式保有の状況
①純投資目的以外の目的で保有する株式で、イ又はロのいずれかに該当するものの銘柄、株式数、保有目的、貸借対照表計上額
イ当期又は前期の貸借対照表計上額が資本金の1%を超える場合
ロ貸借対照表計上額の上位30銘柄に該当する場合
②提出会社が持株会社である場合における主要な連結子会社(提出会社と連結子会社のうち投資株式計上額が最も大きい連結子会社)で一定の要件を満たすものの株式について①と同様の事項

③純投資目的で保有する株式の上場・非上場別の当期・前期の貸借対照表計上額の合計額 等
(4)議決権行使結果について
臨時報告書において、株主総会における議案ごとの議決権行使の結果(得票数等)を開示。

監査役B:どれもこれも今まで話題になっていた項目ですが、経済界の反対で実現しなかったのですね。だから、まずは、「開示」からスタートするのですね。

監査役A:亀井氏は「(経済界などから)異論があるが予定通り実施する」と言い
「経営者は社会的な存在。世間に報酬額が知られて肩身が狭くなるとか、ふさわしくないとか思うなら、報酬額を下げればいい」と経済界とは対決姿勢をとっています。

監査役B:しかし、日本企業の経営姿勢が「不透明だ」との批判が、国内外の投資家らから出ているようですし、業績連動型の高額報酬のために短期的な利益追求になり、金融危機を招いたということで、国際的にも規制強化の動きがありますから当然でしょう。

監査役A:アメリカでも経営トップの報酬について開示を求めていますね。トップの独断を株主や投資家、そして従業員によって監視し、防ぐ必要がありますから。

監査役B:不透明なのは経営陣の報酬だけではありませんよ。株主総会での議決権の行使結果も今までは、議案が可決されたか否決されたかだけでしたが、今後は議案ごとに賛成と反対の票数も開示させる。それと株の持ち合いも問題ですが、時価総額が大きい上位30社までの銘柄と保有株数、保有目的の開示義務付け公開させる。

監査役A: 我々監査役に直接関係のあるのは、コーポレートガバナンス体制ですね。まずは、コーポレート・ガバナンス体制の概要とその体制を採用する理由。
監査役では、「財務及び会計に関する相当程度の知見を有する監査役又は監査委員の有無」ということですが、これも以前から我々も要望していたことですが、今回の開示の義務化でこのような監査役を置くことに踏ん切りがつくでしょう。
それと社外取締役や社外監査役と内部統制部門との連携ですね。これもかなり前から言われていたことですが、きめ細かく実行していきましょう。社外取締役の設置状況について明らかにし、設置していない場合は、その理由の説明をしなければならない、これで社外取締役の導入も増えるでしょう。

監査役B:これらはやがて「公開会社法」で実施が義務化され、罰則規定もできるでしょうから、その前段階と言うことですね。

監査役A:だからこそ本気で取り組まないといけませんね。監査役会でそれぞれについて方針を決めていかねばなりませんね。■

- 監査役や内部監査は監査を通じて、会社と社会に貢献できる-


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