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2010.06.07

NO.40 金融危機のMBAの責任

監査役A:5日の土曜日に日本経営倫理学会の年度総会に出かけてきました。

監査役B:お休みなのにご熱心ですね。

監査役A:総会の後の特別講演が聞きたかったのですよ。
演題は「日本のビジネスエデュケーションを考える」-経営倫理の関連から-で
講師はクリスティーナ・アメージャン氏(一橋大学大学院ICS国際企業戦略研究科長 教授)です。

監査役B:いかがでしたか?

監査役A:先生は「世界的な金融危機にMBAに何らかの責任があるだろう。それ以外にシステムを開発したビジネススクールの教授、そして、アメリカ型の資本主義にも責任がある。」と。

監査役B:なぜ、MBAに責任があるのでしょうか?

監査役A:先生がビジネススクールで学んでいたときの授業では、「経営の目的は株主価値の向上であると、かなり過剰に押しつけられ、その手法は「法律さえ守れば、どんなことでも出来る、また、明白な嘘でなければ、ウソも構わない」ということを教えられたとのこと。
思考は、短期的で、長期的なコストは無視されていた。

監査役B:ですけれど学生は秀才だったのでしょう?

監査役A:ビジネススクールで学んでいた人たちは、金だけが目的で、卒業後に働く動機も金だけで、兎に角、どん欲なことがよいとされた風潮だったようです。

監査役B:偉い先生や生徒もいい加減ですね。

監査役A:しかし、金融危機後、新しい研究テーマを探していた教授陣は、金融危機の原因と対策の研究に着手していますし、ビジネススクールでは、未来の経営者が同じ過ちを繰り返さないよう教訓を学ぶための新たな講座も設けられたそうです。
 また、ハーバード大学のビジネススクールの学生が「倫理規範にのっとり責任を持って価値を創造する」というOath(誓約書)に自主的に署名させる、ということもあるようです。しかし、これについては先生は「ビジネスというものはグレーなことが多く、明確なことが少ない。「誓い」が出来ないほど複雑なものである。」と否定的でしたが・・・。

監査役B:ビジネススクールには「企業倫理」などの講座はないのでしょうか?

監査役A:あったようですが、先生がコロンビア大学で教えていた頃は、「ビジネス・エシックスは、かっこわるい科目であり、給与も高くなかった。」と話されていましたね。

監査役B:演題の「ビジネススクール」については、どのようなお話でしたか?

監査役A:ビジネススクールは既に10数年前から世界中で大きく変わりつつあり、それが金融危機によって、その変化を加速させただけなのだそうです。その変化は
1:ビジネススクール教育のグローバル化
2:アジア重視
3:起業重視
4:教育カリキュラムの変化
最後にビジネススクールについての日本の現状から見て提言がありました。その中で驚いたことは、「かつてアメリカで日本を評価したときがあったが、それは一時的なブームでしか無く、今では、日本の存在が無くなっている。すべては中国を向いている。」という発言です。提言としては、日本企業は、MBAという世界の「共通語」を話せなくていいはずがないので、今までの意識を変えるべきである。また、日本の学生は、英語力を身につけて、引き籠もらずに、海外に出て行くべきだ、と。■

なお、詳細なレポート(3p)が必要な方は、自己紹介をして戴き、hgf02421@nifty.comまでお申し出下さい。

- 監査役や内部監査は監査を通じて、会社と社会に貢献できる-

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