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2011.04.18

東電の社外監査役


監査役B:東京電力の福島第一原子力発電所の事故は知れば知るほど大変な事故ですね。

監査役A:私が東電の監査役なら、何をどうしていたのだろうと考え込みますね。

監査役B:そもそも監査役の中に、原発が分かる人はいたのですか?

監査役A:調べて見るといますね。取締役原子力本部副本部長や副社長を歴任していた人が監査役会の会長ですし、執行役員原子力・立地本部柏崎刈羽原子力発電所長経験者も居ますね。

監査役B:原発を理解していても身内ですから、モノが言えないでしょうね。
社外監査役では、どんな人でしょうか?

監査役A:小宮山宏氏、既に朝日新聞でインタビュー記事が出ていたので有名人ですが、東京大学大学院工学系研究科長・工学部長、東京大学大学院工学系研究科化学システム工学専攻反応プロセス工学講座新工学基礎領域教授等を経て、平成17年4月 東京大学総長。現在は東京大学総長顧問と三菱総合研究所理事長をしている方です。それに加えて、女性の監査役も資生堂にいた人を入れていますね。

監査役B:良いメンバーですね。あなたが主張している女性監査役もおられるじゃないですか。どれほど活躍しておられたのでしょうか。

監査役A:朝日新聞によれば、いわゆる「原子力村」について注意をしていたようです。「閉じこもるな、原子力基礎、原子力工学、さらに基礎工学や生態系の専門家がいっしょになって議論する土壌をつくれ」と。 

監査役B:皆さんの反応はどうだったのでしょうか。

監査役A:朝日新聞によれば、「元大学の先生の一般論として聞いていたんじゃないですか。」と言われ、「人間、うまくいっているときは考えないものです。」と寂しそうでしたね。

監査役B:やはり、東電の中にも「原子力村」があるのですね。

監査役A:小宮山監査役も「その体質はある。前から指摘しています。今後は、すべてをオープンにしないと。オープンにした上で、他の分野の専門家と議論していくという方向に向かうだろうと思っています」とハッキリ言っています。

監査役B:予てから東京電力には社長さえ御しきれない聖域があるとのことでしたが、それが「原子力村」なのですね。このような閥があると社外の取締役でも監査役でも歯が立たないでしょうね。

監査役A:もうひとつ言いにくい事情があるようです。本人が気にしていたかどうかは定かでないですが、東電が東大に「寄付口座」を設けています。

監査役B:どの程度あるのですか?

監査役A:東大のホームページによれば、全体では平成23年3月現在で86講座あります。東電関係は次のとおりです。マスコミ関係も朝日や読売もありましたよ。
 ◆建築環境エネルギー計画学/H21~23/4000万円/東京電力
 ◆都市持続再生学/H19~24/1億5600万円/東京電力を含む14社
 ◆核燃料サイクル社会工学/H20~25/1億5000万円/東京電力
 ◆低炭素社会実現のための工学/H22~25/1億500万円/東京電力

監査役B:最近、解説者としてNHKによく出てくる東大の岡本孝司教授は、原子力安全委員会の班目春樹委員長が東大工学部教授だった時の教え子だったり、『朝ズバッ!』に出ている東大特任教授の諸葛宗男氏は東電の寄付講座のおかげで、東芝の技術顧問から東大教授に転身したといわれている人のようですね。

監査役A:よく似た話だが・・・、エンロンの社外取締役にテキサス州立大学の学長が居た。エンロンはその大学に巨額の寄付をしていたのです。

監査役B:1000万円ほどの監査役報酬をもらって、その上、寄付講座もあると発言も鈍りますね.私なら。

監査役A:独立取締役だからモノが言えるのか、割り切れるのか、疑問ですね。

監査役B:ところで、総会準備は進んでいますか?■


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