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2012.01.24

NO.77 監査役とは


監査役A:今日(1月24日)の朝日新聞の〈ニュースがわからん!〉で「会社の監査役とは」が採り上げられていますね。

監査役B:最近、オリンパスの件で監査役が大きく報道されましたからね。
今日の日経にも株主代表訴訟の記事が出ていました。
「オリンパスの損失隠しをめぐり、株主と元株主計37人と法人1社が23日、株価の大幅な下落で損害を受けたとして、同社に計約2億2千万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こした。株主側代理人の弁護士によると、同社の損失隠しをめぐり株主が損害賠償を求める集団訴訟は初めてという。訴状などによると、原告は、2007年10月~昨年11月7日までに同社の株を取得した関東や関西の株主ら。」

監査役A:監査役も含めるようですね。さて、本論に戻りましょう。

監査役B:監査役の仕事して「社長を中心とした取締役の仕事ぶりや、お金の使い方を監視する人」とありますが、「社長も含む取締役を監視する」という意識はどの程度あるだろうか?

監査役A:それと判断基準が曖昧だと指摘ができないですね。取締役は少々グレーなことでも「会社のために」と言いますからね。この言葉に惑わされて、判断を誤らないようにしないとね。

監査役B:「日本独自の制度」なのは確かですが、それにより海外での理解が得られないですね。

監査役A:日本でもこの様な解説記事が必要なくらい、理解されていないですから・・・。日本監査役協会がもっと広報に努めないといけないですね。

監査役B:「東証の上場企業の平均で1社4人近くいる」とありますが、企業規模にかかわらずこの程度の人数ですから行き届かないのも無理がない、と言う人もいますね。

監査役A:オリンパスの問題で賠償請求された理由として、次のようにまとめていますね。
1.「隠していた損失を知っていたが、だまっていた」
2.「まじめにやってきたが、悪いことを見逃さないという思いが欠けていた」
どちらでしょうね?

監査役B:どちらか?というよりも二つは繋がっているように思えますね。

監査役A:しかし、監査役が「悪事を知っていたが黙認していた」と言われないためには、取締役会で必要なことは発言し、かつ、議事録に残しておくことが必要になります。

監査役B:その時、社長の視線が気になって、言えなくなるのですね。

監査役A:部長から監査役になって、取締役会に慣れていない監査役はそうなりやすいでしょうね。

監査役B:記事には「直接、悪さをしたんじゃないのに厳しいのね。」とありますが、今まで企業不祥事があっても監査役の責任が記事に出てこなかったのは、監査役は執行していない、と言うことからですが・・・。

監査役A:それが変化してきたようですね。だから記事でも「監査役も責任を問われる時代になった」と言っていますね。

監査役B:「権限や役割を考えると当然」と言っていますが、企業不祥事による社会的なロスが巨額になってきましたからね。当然、コーポレートガバナンス(企業統治)をもっと強化していく動きになるでしょう。

監査役A:次は監査役の権限と役割ですね。

監査役B:「取締役会に出て意見を述べる」「業務調査権」や「違法行為をやめさせる力」など多くの権限がありますが、私のように営業本部長から監査役になった者としては、経営全般の事が理解できずに、取締役会の席にいるのが苦痛でしたよ。

監査役A:監査役は法律上は株主総会で選ばれるのですが、実際は社長ですね。監査役候補が決まった段階で、監査役会に同意を求めてきますが、今まで積極的に拒否しなければならないケースはありませんでした。

監査役B:任期は元々、1年でしたが、2年になり、監査役は勉強が必要だと3年になり、取締役の異動を考えると3年では、やりずらいので4年にして欲しいとの要望があり、決まったと聞きますね。理由はともあれ、4年間なら、しっかり取り組めますからいいですね。

監査役A:日常監査では「投資や生産、販売に関する書類を見るほか、売り上げや経費をチェックする」ということですか。これは各社で異なりますが。

監査役B:「工場や売り場で従業員から話を聞くこともある。」と当たり前のようなことがありますが、かつては商法で一般従業員からは聞けませんでしたからね。

監査役A:「監査役にはどんな人がなるの?」これが問題ですね。
社内監査役には、取締役や部長が就任。社外監査役には親会社から来た人、取引先や弁護士、会計士、大学教授らが就任。
社内監査役では、トップや取締役にモノが言えないからと会社法では大企業は半数以上が社外にするように決まっている。しかし、社外監査役でも社長の友人や知人だったり、大学の先生でもその学校に寄付をしたりしているケースもあり、中々独立していないのです。だから「社外」ではなく「独立」という意味を大切にすべきでしょう。

監査役B:今では余り聞かれないが「サラリーマンの上がりのポスト」とか、「閑散役(かんさんやく)」なんて言う人もいるようですが、最近の現状を知らない人でしょうね。しなければならない事が増えて、手が回りませんよ。

監査役A:記事に「権限と責任が強化されてきて」とありますが、これは監査役に必要な権限を最初は与えずに、小出しにしてきているだけと思いますね。

監査役B:自分を監査役候補にしてくれた社長に対しても、いざというときはきちんと指摘しないといけないのですが、つい、昔のサラリーマン根性が出て甘くなりそうなことがありますね。

監査役A:権限の強化もさることながら、監査役自身の使命感、決意が要りますね。そこが甘いと株主代表訴訟で泣くことになりかねないですね。■

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