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2012.09.04

 NO.89 社外取締役

監査役B:今日(9/4)の朝日新聞の社説は、「社外取締役―会社の発展考えるなら」と言うことですが、本当に会社のためになるのか?と疑問に思っている人が多いのではないでしょうか。

監査役A:そもそもの導入理由が、「企業統治への信頼を高めるため」ですから、トップの中には、社外から自分のお目付役が来ると思っている人もあるようで、目の上のたんこぶとの思いもあるようですね。

監査役B:それで経済界は反対しているのですね?

監査役A:反対の理由は、「いきすぎた規制は活力をそぐ」などとしているようですが、経営者としては、今まで社外取締役なしで成功してきたのだから要らない、とか適任者が見当たらない、などの理由が良く聞かれますが・・・。

監査役B:それは自分たちの都合の良い経営をさせて欲しい、お目付役など煩わしい、という思いからでしょう。また、適任者が居ないというのは、自分の知っている人の中では・・・、と言うことでしょう。

監査役A:その他に「外国の投資家に目を向けさせ、資金を呼びこむこと」を自社の課題と考えていない経営者も多い。

監査役B:確かに「グローバル化に伴い、好むと好まざるとにかかわらず、企業統治でも国際標準への対応が求められている」のですからね。そのようにグローバルな視点が欠けているのでしょうか。

監査役A:グローバルな企業でも社外取締役を拒んでいる会社もありますね。となるとその企業のトップの視野の狭さか、エゴでしょうか。それとこの問題は、その企業の企業統治のことだけでなく、その会社とは異なる文化や風土で育った人」が異質の情報を持ち込むと新しい発想が生まれ、会社の発展につながる、という側面もあるのですがね。

監査役B:しかし、法制審議会では、社外取締役の義務化は見送られたのですね。後退したままですか?

監査役A:法律では決めることが出来なかったので、ソフトローで決める方向です。即ち、「各証券取引所に対し、<上場会社は社外取締役を1人以上確保するよう努める>という自主ルールの制定を要請する方針」なのです。
それと有価証券報告書に「社外取締役を置かない場合、<置くことが相当でない理由>を株主らに報告しなければならないことが明記される」のです。

監査役B:回りくどい言い方ですね。「置かない理由」ではないのですね。

監査役A:この解釈には、慎重にしたいですね。

監査役B:この様な報告も形式的なもので済ませると何もなりませんね。社外監査役の活動報告のように。

監査役A:そうですね。それと「株主の判断と責任も問われる」と言うことですよ。株主と言っても、まずは機関投資家ですが。

監査役B:まだ疑問が残りますね。「社外取締役がいても不祥事を防げなかった会社は多い」ですからね。

監査役A:その事例を出して、この制度を避けようとする経営者も多いですね。しぶしぶ導入して形式的に終えるよりも、趣旨を踏まえて実質的なメリットが出るように考える企業が生き残ると思いますね。

監査役B:いつまでも談合企業と新聞紙上に社名が出るなど企業不祥事を恥と思う経営者が増えて欲しいですね。

監査役A:コーポレート・ガバナンスの推進役を果たすのも我々監査役ですね。

監査役B:のんびりしておれませんね。■.

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